【哲学史 その4】ヘラクレイトスとの対立 パルメニデス 【万物は変化しない】

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前回:【哲学史 その3】自然哲学者 ヘラクレイトス

さてヘラクレイトスが「万物は火である」という考え方を打ち出した時代に、もう一人の哲学者がいました。

それがパルメニデスです。

B.C.500年頃 パルメニデス

ヘラクレイトスと同じ時代いたパルメニデスという哲学者。

彼が考えた哲学は、「万物は変化しない。永遠不変の存在である。」

ん?これはヘラクレイトスの考えとは真っ向から対立しています。彼らは性格も全くの正反対でした。

ヘラクレイトスとの対立

ヘラクレイトスは王族の出身で、支配階級の人だったようなのですが、民衆がバカで嫌いだったので、兄弟に地位を譲ったという逸話があります。

真偽のほどははっきりと分からないのですが、とにかく、彼は

人間嫌いで山で隠者のように暮らしていたひねくれもの

だったそうです。

それとは逆にパルメニデス

高貴で気高い性格で、まわりの人からの信頼も厚く尊敬されていました。

こんなパルメニデスは、感覚や感性に従って考えた先人の哲学についてはっきりと「信用できない!」と宣言するのです。

では、何を信じて自然というものに対する考えを深めていけばいいのでしょうか。彼はこう考えます。

「人は、感覚に頼るべきでなく、理性によって理論的に考えるべきだ」

パルメニデスの考え

例えば、

ここに一つのリンゴがあるとします。

そのリンゴを半分に割ってその半分をさらに半分にして・・・

これを繰り返し行っていけばじょじょにリンゴは小さくなりしだいに人の目には見えない大きさになっていきます。

これは感覚的に言えば「リンゴが消えてなくなった」ようにも見えます。しかし、理性に従って考えればリンゴは小さくなっただけで、無くなってはいないのです。

パルメニデスは、この判断こそが重要だと考えいつの時代でも、どこの国の人でも成り立つことに重きを置きました。

パルメニデスの与えた影響

人それぞれの感性に頼ってしまうと時代やどこの国で育ったかによっていろいろな話が成り立ってしまい、そんなものは信憑性がないのです。

これでは大昔の人類の神話と同じことになってしまします。

そのためパルメニデスは、このように理性的理論的な思考を続け、

存在があるものは永遠にあり続け、AはいつまでもAなのだ

という哲学を打ち立てました。

だからヘラクレイトスの万物が変化するという意見は

パルメニデスからすると「リンゴは時間がたてばメロンになる」

というのと同じくらいナンセンスな考え方なのです。

そして彼の功績は観察からだけでなく「論理的に考える」ということを哲学に持ち込んだことにあります。

次回:【哲学史 その5】エンペドクレスの登場 元素の考え